日本組曲

日本組曲

Japanese Suite-Japanese piano music

 

◆収録曲

1.日本組曲(作曲:伊福部昭)

2.12のプレリュード(作曲:萩 京子)

3.アラベスク(作曲:阿部隆史)

4.祭礼幻想(作曲:中島克磨)

5.島こども歌2(作曲:林 光)

 

出演/萱原(榊原)祐子(ピアノ)Sachiko Kayahara-Sakakibara (pf)

 

発売元 : チェコラジオサーヴィス(チェコ)

 

¥2,400(税込)

 

※送料無料



チェコFM放送用として3回のシリーズで収録されたものを、後に1枚のCDにまとめたものです。

 

世界に誇れる日本作品を日本人ピアニストの一人としてCDにして世に送り出せたことはとても感慨深いものがあります。これまでに私の演奏によるCDが何枚かリリースされていますが、これらはいつも西洋の作曲家による作品を演奏したもので、それぞれのCDに意味や思い入れがあるもののこの度のCD「日本組曲」にはまた格別の思いがあります。自分の中に流れる日本人の血が騒ぐような、あらためて日本人であることを自覚するような感覚、そしてなんと言っても聴いていて純粋に楽しいのです。

 

このCDブックレットには、5人の作曲家の先生がご多忙の中ご自分の作品解説を直々に執筆してくださいました。貴重なコメントをお寄せくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。このCDにおさめられている5作品は、ヨーロッパのラジオリスナーの存在を意識してチェコ人プロデューサーによって選曲がなされているため、外国人が日本を瞬時に感じられるような、いわば「フジヤマ、スモウ、キモノ」的な要素、明らかにエキゾチックな香りを漂わせていることが特徴になっています。もちろん日本人が聴いても存分に母国・日本を堪能できるものと信じています。各先生方がお寄せくださった解説とともに作品と演奏をこのCDでお楽しみいただければ幸いです。

 

伊福部先生はこのCDを聴いてお電話をくださったのですが「日本人離れしたスケール感のある演奏でした」と大変喜んでくださり、私は大感激しました。

 

CD「日本組曲」によせて中島克磨先生よりメッセージを戴きました。CDのブックレットに掲載しているものをここでもご紹介します。

 

萱原祐子氏は長年チェコ共和国を拠点に活躍してきた意欲的なピアニストです。しなやかな感性と確かな音楽性に裏づけされた演奏は、チェコでもすでに高く評価されています。昨今自国の曲を取り上げることなく、西洋一辺倒である日本人音楽家が非常に多い中にあって、彼女は民族性をはっきりと吐露し主張できる数少ない音楽家だといえましょう。そして作曲家へのアプローチは誠に真摯なものです。このたびのCDで日本の心を表した作品が多く取り上げられたことは非常に喜ばしい限りです。私は彼女がこれからも日本文化にとってますます重要な役割を担っていくと確信しています。(中島克磨)

※萱原は榊原祐子の旧姓です